カケル「先生、公共って聞くと、なんだか堅苦しいイメージがあるんですけど、国際社会と人類の課題って、具体的にどんなことを勉強するんですか? なんか、すごく範囲が広そうで、どこから手をつけていいのか、さっぱりわからなくて…。」
テイス「カケルさん、良い質問ですね。確かに、公共という言葉は、少し抽象的に聞こえるかもしれません。しかし、実は、私たちの日常生活と非常に密接に関わっている概念なのです。まず、カケルさんが考える「公共」のイメージを教えていただけますか?そこから、一緒に考えていきましょう。」
カケル「うーん…、公共って言われると、学校とか、図書館とか、公共施設みたいなものを想像します。あとは、なんか、みんなが守るべきルールとか…? でも、それが国際社会とどう繋がるのかが、イマイチピンとこなくて。」
テイス「なるほど、公共施設やルールというイメージは、まさに公共の一側面を捉えています。しかし、公共とは、それだけではありません。公共とは、社会全体に関わる事柄、つまり、私たち一人一人が、より良い社会を築くために、どのように関わっていくかという視点を含む、非常に多層的な概念なのです。例えば、環境問題、貧困問題、紛争問題などは、一国だけで解決できるものではなく、国際社会全体で取り組むべき課題、つまり、公共的な課題と言えます。カケルさんは、これらの課題について、何か関心のあるものはありますか?」
カケル「環境問題は、最近よくニュースでも見るし、なんか他人事じゃないな、って感じます。あと、貧困問題も、発展途上国の人たちが大変な思いをしてるって聞くと、何かできないかなって思うんですけど、実際何をすればいいのか、よく分からなくて。」
テイス「素晴らしいですね。環境問題と貧困問題、どちらも、現代社会が抱える深刻な問題です。カケルさんが、これらの問題に対して関心を持っていることは、非常に重要な一歩です。では、これらの問題が、なぜ「国際社会と人類の課題」と言われるのか、少し掘り下げて考えてみましょう。例えば、環境問題は、一国だけの努力で解決できるでしょうか?」
カケル「うーん、難しそうですね。例えば、中国でたくさん二酸化炭素を出すと、日本にも影響があるし、地球温暖化は、世界全体の問題ですよね。だから、国際社会で協力しないと、解決できないのかな…。」
テイス「その通りです。環境問題は、地球全体を一つのシステムとして捉える必要があり、その解決には、国際的な協力と連携が不可欠なのです。では、貧困問題はどうでしょうか? 発展途上国の貧困は、先進国には関係ない、と考える人もいるかもしれません。しかし、実際はどうでしょうか?」
カケル「うーん…、貧困が原因で、紛争が起こったり、テロが起きたりすることもあるって聞いたことがあります。そう考えると、先進国も無関係じゃないですよね。それに、フェアトレードとか、発展途上国の人たちを助けるための活動も、日本でも広がってきてますし…。」
テイス「まさに、カケルさんの言う通り、貧困問題は、一国内の問題にとどまらず、国際社会全体に影響を及ぼす可能性を秘めています。また、グローバル化が進む現代社会において、私たちは、世界中の人々とつながり、相互に影響し合って生きているのです。だからこそ、国際社会と人類の課題を理解し、自分たちに何ができるかを考えることは、非常に重要なのです。ここまでの話を踏まえて、カケルさんが考える「公共」の捉え方で、何か変化はありましたか?」
カケル「はい。公共って、ただのルールとか施設じゃなくて、社会全体のこと、もっと言うと、世界全体のことなんだなって、少し分かってきた気がします。あと、自分もその一員なんだなってことも、実感しました。」
テイス「素晴らしい理解ですね。では、ここで少し視点を変えて、これらの課題を解決するために、具体的にどのようなアプローチが考えられるのか、いくつかの事例を基に考えてみましょう。例えば、国際連合(UN)の活動について、カケルさんは何か知っていますか? もしくは、SDGs(持続可能な開発目標)についてはどうでしょうか? どちらも、国際社会が抱える課題に対して、具体的な解決策を示そうとする試みです。これらの活動について詳しく知ることで、カケルさんの理解はさらに深まるはずです。」
カケル「はい!ぜひ知りたいです!SDGsって、最近よく聞くけど、詳しくは知らないので、ぜひ教えてください!」
テイス「もちろんです。SDGsは、17の目標と169のターゲットから構成されており、貧困、飢餓、教育、ジェンダー平等、気候変動など、幅広い分野の課題に取り組むための国際的な枠組みです。それぞれの目標が、どのように国際社会と人類の課題に対応しているのか、一緒に見ていきましょう。さらに、SDGsを達成するために、私たち一人一人がどのように貢献できるのかも、考えていきましょう。そこから、より深く、公共の概念を理解することができるはずです。どうですか、カケルさん?」
カケル「はい!なんだかワクワクしてきました。先生、よろしくお願いします!」